SEL24F18Z
α5100を購入して間もなく、カール・ツァイスの単焦点レンズSEL24F18Zを購入しました。α5100を購入する前から、α5100で写真を撮るのを存分に楽しむために質の高いレンズを購入したいと思っていました。色々調べて行くうちに、単焦点レンズは画像の緻密さやぼけなどの面で一般的にズームレンズより優れているというのが分かりはじめ、漠然と興味を持ち始めました。しかし、漠然とした状態でレンズを買ってはいずれ使わなくなるだろうと思い、具体的になぜ単焦点レンズが必要かをじっくり検討しました。
まず、単焦点レンズは構造上ズームができないということがあるので、自分で動いて被写体との距離をとらなければなりません。そうすると、現実には動いている被写体、特に速く動く被写体を撮るのは難しくなるので、基本的には動いていない被写体を中心に撮るものと理解しました。そこで、動かないもので撮りたい被写体は何かをじっくり考えたところ、人物(特に子ども)、風景、植物、建物、食べ物が中心なるだろうと思いました。十分用途があるだろうという結論に至りました。
次に、ズームレンズでは撮れないものが撮れるかという点でした。すでにSELP1650とSEL1670Zというズームレンズを持っていたので、その焦点距離内の単焦点レンズはズームレンズに無い何かを持っていない限り買っても意味がないと思いました。一番わかりやすかったのは開放F値の違いでした。SELP1650は焦点距離によってF値が3.5から6.3、SEL1670Zは全焦点距離で4.0でした。ソニーミラーレス一眼カメラが採用するEマウントの単焦点レンズの開放F値はすべてこのズームレンズ2本の開放F値より小さかったのです。F値が小さいということは、ぼけの量を多くすることができ、必要であれば暗いところでも撮影がしやすくなるということです。ぼけを入れれば写真がきれいに見えると言うものではありませんが、表現の幅が広がると言う意味では重要な要素だと思いました。したがって、単焦点レンズを買う理由は十分ありました。
その次に考えなければならなかったのは焦点距離でした。その当時は、ソニー製の単焦点レンズの焦点距離は16、20、24、35、50と55ミリがありました(カール・ツァイス製やシグマ製はとりあえず対象外にしました)。カメラのイメージセンサーがAPS-Cサイズだと、表示されている焦点距離の1.5倍の焦点距離になります。35ミリ以上だと実際は52.5ミリ以上の焦点距離になるのでやや画角が狭くなり、風景や建物の撮影が難しくなります。そうすると、16、20と24ミリのみが残りました。中でもSEL24F18Zは一番評価が高く、24ミリはAPS-Cサイズのイメージセンサーが付いたカメラで36ミリの焦点距離になるので、用途も広いと思いSEL24F18Zが最適ではないかと思いました。
その他に考慮に入れた点は、画像の緻密さ、オートフォーカスの速度、レンズのデザイン、レンズの大きさなどでした。インターネットであらゆるレビューを読んだところ、どれをとっても問題がなさそうだったので、SEL24F18Zは最終候補として残りました。
二点ほど気にったのは手ブレ補正が付いていないことと価格でした。手ブレ補正が付いていないことについては、SEL24F18Zで撮ったとされる写真をインターネットで色々見たり、レビューを見ましたが、最後まで懸念は払拭できませんでした。価格についても、高価だなと思いました。最終的に、当レンズはこれらの懸念があった上で購入しても満足できるものと確信し、購入に踏み切りました。
実際、使い始めて9カ月経ちますが、とても満足しています。以下、レンズおよびレンズをつけた状態のα5100の写真です。
レンズフードが付いていない状態
レンズフードが付いている状態
レンズを付けた状態のα5100
真横から見た状態
レンズフードとレンズキャップを付けた状態
一言で言うと「表現の幅が広いレンズ」だと思います。写真の隅々まで鮮明に写すこともできれば、被写体以外の部分を大きくぼかすこともできます。最短撮影距離が16センチなので被写体に寄って大きく写すこともできますが、風景のように遠方にある被写体も鮮明に写すことができます。以下の写真がレンズの表現の幅の広さを表しています。
最後まで気になった手ブレ補正が付いていないという点ですが、動いていない被写体を撮ったりシャッタースピードを極端に遅くしない限り、撮った写真がぶれていることはありませんでした。しかし、動画を撮影する際、歩きながら撮ると後でパソコン上で見たときにかなり揺れています。歩かずに撮影するのであればそれほど画面の揺れが気になることはないと思います。
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