撮影設定の快適さ

α5100を購入してから約一年が経とうとしていますが、操作性について少し述べてみたいと思います。細かい設定をしながら写真を撮るのはα5100が初めてなので、他のカメラとの比較はあまりできませんが、分かる範囲で他のカメラとの比較も交えながら話を進めていきたいと思います。


まず、α5100で撮影する際マニュアルのみで撮影しています。従って、撮影の際手動で細かい設定を行っています。α5100は他のミラーレス一眼カメラや一眼レフカメラと比較して簡素な作りになっており、物理的に操作をする部分(ダイヤル、ボタン、レバーなど)が少なくなっています。少ないから細かい設定がしにくいという話も聞きますが、多ければ設定がしやすいかという点については疑問が残ります。


まず、撮影の際にどの様な項目を設定したいかについて考えてみました。それを理解することによってα5100の操作部が素早く設定を行うのに十分かどうかがわかると思いました。その結果、普段の使用で最も頻繁に設定を行う必要がある項目は以下の三つでした:1)シャッタースピード;2)絞り値;3)ISO感度。


α5100はこの三つの基本設定を親指一つでできます。シャッタースピードと絞り値を設定するにはコントロールホイールを回すと自動的にどちらかを設定できるようになっています。例えば、絞り値を先に設定した場合、コントロールホイールの下ボタンを押すとシャッタースピードの設定に切り替わって、コントロールホイールを回して設定します。次にコントロールホイールの右ボタンを押すと今度はISO感度の設定に切り替わり、コントロールホイールを回して設定します。この三つを設定するにあたって親指が動く範囲はコントロールホイールの大きさ(約2センチ四方)の範囲のみで、最大二段階(ボタンを押して、コントロールホイール回す)の操作のみでできてしまいます。


これがどれだけ便利かを見るために、他のミラーレス一眼カメラを調べてみましたが、多くの場合前後ダイヤルでシャッタースピードと絞り値を設定して、ボタンやレバーを操作してからダイヤルを回してISO感度を設定するようです(ソニーのα7シリーズ、富士フイルムのX-T10、オリンパスのOM-D E-M1、パナソニックのG7など)。指の動きで言うと、人差し指と親指でシャッタースピードと絞り値を設定し、親指でボタンやレバーを操作してまたダイヤルに親指を戻してから回してISO感度を設定すると言うことでしょうか。前後ダイヤルの操作は便利なのかと思いますが、ISO感度を設定するにあたり親指の動きが大きくなるのは若干面倒そうでした。ニコンのD810などに至っては左手でISO感度ボタンを押しながら右手でダイヤルを回してISO感度を設定するようなので、これはかなり面倒そうです。従って、α5100での絞り値、シャッタースピード、ISO感度の設定の際の操作はかなり便利な方なのではないかと思います。


余談ですが、ミラーレス一眼カメラのいわゆる上位機種には撮影モードダイヤル、露出補正ダイヤルやドライブモードダイヤルなどが付いていますが、どれもそれほど頻繁に使う必要があるとは思えないものばかりで、なぜそのダイヤルを自由に機能を割り当てられるダイヤルにしないのかと思うことがあります。例えば、撮影モードダイヤルを撮影モードだけのためではなく、例えばISO感度を割り当てて操作できるようにできれば便利なのではと思います。そうすれば、ボタンやレバーを操作してからダイヤルを回してISO感度を設定するという二段階操作ではなく、直接設定が行えるのではないのでしょうか。


次によく使う機能は1)クリエイティブスタイル、2)フォーカスモードと3)フォーカスエリアです。初期設定ではこれらの機能はメニューから探して設定する必要がありますが、α5100はコントロールホイールの右、左、中央ボタンと?ボタンの4つに好みの機能を割り当てられます。右ボタンは常にISO感度を設定できるようにしてあるので、残りの3つに以下のように機能を割り当てています:中央ボタンにクリエイティブスタイル、左ボタンにフォーカスモード、?ボタンにフォーカスエリア。最小二段階(ボタンを押す、コントロールホイールを回す)の操作で設定ができ、とても便利です。


その他の機能はメニューから探して設定することになります。ホワイトバランス、画像サイズ、画質、ドライブモード、ダイナミックレンジオプティマイザー、ハイダイナミックレンジなどは特定の場面で時々細かい設定を行いますが、そう頻繁に使うものではないのでメニューから探して設定するので十分です。しかし、できればα6000やα7シリーズに付いているFnボタンのようなものがあればより便利なのではと思う時もあります。


以上のように、α5100でマニュアル撮影を行う際の撮影設定の操作は快適で、むしろ他のミラーレス一眼カメラより快適な面があるような気がします。

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