タッチフォーカス

α6500が2016年12月に発売になり、タッチフォーカスが使えるようになった点が注目されているようですね。α6000にもα6300にもなかった機能ですが、実はこの機能は2年以上前に発売されたα5100にすでに搭載されています。色々な場面で実用性があるので少し書いてみたいと思います。


タッチ撮影設定には「タッチシャッター」と「タッチフォーカス」の2種類があり、タッチフォーカスを使うには事前に選択しておく必要があります。「カスタム設定」→「タッチ撮影設定」に進み、「タッチフォーカス」を選択します。


タッチフォーカスには大きく3種類あります。


1.マニュアルフォーカス時に被写体を拡大表示する


まずは、マニュアルフォーカスに設定し、画面上でピントを合わせたい被写体に指先で触るとその部分が拡大表示(5.9倍)されます。


指先で触ると...


被写体が拡大表示されます。


違う被写体に移動したい場合は、画面の違う部分をトントンと触ればそちらに動きます。


後はレンズ側のフォーカスリングを回し、ピーキング機能(ピントが合っている部分を色で示してくれる機能)を頼りにピントを合わせます。


拡大表示はレンズのフォーカスリングを回すだけでも作動しますが、その場合拡大された状態で被写体を画面上で上下左右ボタンを押しながら探すことになり、かなり面倒です。被写体をタッチして拡大表示し、ピント合わせる方が速いです。このタッチ機能は実用性が高く、頻繁に使います。


さらにコントロールホイールの真ん中にある中央ボタンを押すと、11.7倍まで拡大表示ができます。しかし、この場合ピーキング機能は作動しません。


2.フォーカス枠の移動


事前に「中央ボタン押しロックオンAF」を「切」にします。そうすると、撮影画面で被写体に指先で触れるとそこにフォーカス枠が移動します。後はシャッターボタンを押すだけです。


画面上で被写体に指先で触れると...



グレーのフォーカス枠が現れ...



シャッターボタンを押すと緑枠に変わり、ピントが固定されます。



フォーカス枠を移動したい場合は違う被写体に指先で触れ...



グレーのフォーカス枠が移動したら...



シャッターボタンを押します。



このタッチ操作の便利なところは、もはやフォーカスエリア設定を変更する必要がほとんどないことです。フォーカスエリアを「ワイド」にとりあえず設定しておいて、ピントがうまく被写体に合わないときに指先で画面に触れるだけでより正確なピント合わせができます。つまり、フォーカスエリアを「ゾーン」や「フレキシブルスポット」に変更する必要がありません。


さらに便利なことに、このタッチ操作はフォーカスモードがマニュアルフォーカス以外のモード(AF-S、AF-A、AF-C、DMF)すべてで有効なところです。例えばAF-Cモードのときには動く被写体を中心に撮っていると思いますが、突然動いていない被写体も撮りたいときがあると思います。その場合、AF-Cでは被写体に正確にピントを合わせられないかもしれません。しかし、画面上で被写体に指先で触れるだけで、そこにフォーカス枠を合わせてくれます。


もちろん、フォーカスエリアを「ゾーン」や「フレキシブルスポット」に設定したときに現れるオレンジ枠をタッチ操作で移動できますが、フォーカスエリアを変更する手間を省いて、画面を触るだけで被写体にフォーカス枠を移動できるならそちらの方が実用性が高いと思います。


3.ロックオンAF


事前に「中央ボタン押しロックオンAF」を「入」の状態にしておきます。そして、液晶画面を指先で触ると、「ロックオンAF」が作動します。これは動いているもの、動いていないものに関わらず、被写体にピントを合わせ続ける機能です。


指先で画面を触ると...

二重線で囲まれた枠が現れ、ピントが合っているところが表示されます。


画面上で違う被写体を触るとそちらに枠が移動します。

この機能は被写体が比較的近くはっきりしているもの(例えば近くにいる人の顔や花など)に有効ですが、離れているものに対する効果は若干鈍いような気がします。今のところロックオンAF機能はあまり使っていません。


α5100に2年以上前から搭載されているタッチ機能をなぜα6000とα6300に搭載しなかったのかが不思議です。ようやくα6500に搭載されましたが、実用性が非常に高いのでαのフルサイズシリーズにもこれから加えて行くのでしょうかね。

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