α7II+SEL2470GMとα5100+SEL1670Zの比較


先日ニューヨークにあるソニースクエアにα7IIとSEL2470GMをレンタルに行きました。ソニースクエアは2016年月8月にオープンし、カメラとレンズのレンタルサービスを始めたので簡単に感想を書いてみたいと思います。


ソニースクエアについての詳しい情報はこちらをご覧ください:http://www.sony.com/square-nyc/


フルサイズセンサーのカメラは前から興味があり、APS-Cセンサーのカメラであるα5100と比べてどれだけ性能が違うのかが気になっていました。今回はα7IIとSEL2470Z(ソニー/カールツァイス)の組み合わせでレンタルしようと思って行ったのですが、SEL2470Zは貸出対象ではないと言われ、その代わりSEL2470GM(最新のGマスターレンズ)はレンタルできると言われ、そちらを借りました。


貸出サービス自体は無料で、最大5時間まで借りられます。借りる前に、幾つかの書類に署名し、613.24ドルを担保としてクレジットカードから一時的に引き落とされ(カメラとレンズを返した後に返金されるもの)、身分証明書を一点預けます。


α7IIとSEL2470GMを使用した感想ですが、短い時間だったので細かいことは言えませんが、正直期待したほどではありませんでした。この組み合わせで価格は40万円近く、プロが使用することも想定しているだけに、期待が高かったこともあるかもしれません。しかし、パソコン上で写真を確認したときにこれと言って感動はありませんでした。


画像の緻密さについては、α5100で撮った写真と比べてみても、α5100とSEL1670Zの組み合わせで撮った写真の方が画像が緻密だったか、同じぐらいの緻密さだったものが多かったです。幾つか例を掲載します。


α7II+SEL2470GM

f/6.3, 1/80, ISO 50, 70mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、ホワイトバランス「太陽光」


α5100+SEL1670Z

f/6.3, 1/200, ISO 100, 70mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「太陽光」


α7II+SEL2470GM


f/6.3, 1/80, ISO 100, 24mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「オート」


α5100+SEL1670Z

f/5.6, 1/100, ISO 100, 16mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「太陽光」


しかし、明るい部分と暗い部分のバランス(ダイナミックレンジ)はα7IIとSEL2470GMの方がよいような気がしました。天気が違う日に撮影したので正確な比較はできませんでしたが、α7IIとSEL2470GMの方が明るい部分は明るすぎず、より暗い部分は暗すぎないような気がしました。


以下、一例をご覧ください。


α7II+SEL2470GM

f/6.3, 1/640, ISO 100, 70mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、ホワイトバランス「オート」


α5100+SEL1670Z

f/7.1, 1/200, ISO 100, 70mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「オート」


α7IIの電子ビューファインダーですが、シャッターボタンを半押ししてピントが合う瞬間にファインダー内の画像が波打つように歪むのが気になりました。


シャッターボタンはかなり軽く、少し押しただけでシャッターが切れてしまいます。α5100もシャッターボタンは軽い方ですが、α7IIはさらに軽くちょっと使いづらいと思いました。その点、富士フイルムのX-T2のシャッターボタンは硬めで、半押しした後全押しをする瞬間にクリック感があり、間違ってシャッターを切らないという安心感があります。


前後ダイヤルは、前ダイヤルを絞り値の調整に、後ろダイヤルはシャッタースピードの調整に設定しましたが、重すぎて回しにくいという印象でした。


液晶画面の回転も試してみました。下から見上げるような写真を撮る時に、よく液晶画面をほぼ反転させて使いますが、α7IIは液晶画面をほぼ反転させると電子ビューファインダーのセンサーが作動し、液晶画面上の表示が消え電子ビューファインダーに自動的に切り替わってしまいます。これを防止するには手動で液晶画面表示のみに設定する必要があります。これは面倒だと思いました。下の写真を撮ろうとするときにこの問題が起こり、結局しゃがんで電子ビューファインダーを覗きながら撮りました。

f/5.6, 1/80, ISO 100, 24mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「オート」


α7IIとSEL2470GMを組み合わせたときの重量とサイズはかなりのもので、重量は1485グラム、奥行きは195.7センチになります。α5100とSEL1670Zを組み合わせたときの重量は591グラム、奥行きは110.7センチなので、大きさと重さに大きな違いがあります。もっともα5100とSEL1670Zの組み合わせが足元にも及ばないような写真が撮れるというのであれば、α7IIとSEL2470GMの重量、サイズと価格でもよいと思うのですが、今回使った感じではそのような写真が撮れることが期待できませんでした。従って、40万近く投資して、大きさと重さがここまで大きくなり増えるとなると、将来的な候補には入らないという判断に至りました。


以上がα7IIとSEL2470GMを短い時間使ってみた第一印象でした。フルサイズのカメラを使うのは初めてでしたが、期待したほどのものではありませんでした。むしろ、α5100とSEL1670Zが大きさ、重さ、価格の面から見ていかに優秀かというのを改めて認識させられました。


以下、α7IIとSEL2470GMで適当に撮った写真をもう何枚か掲載します。

f/6.3, 1/160, ISO 50, 37mm, クリエイティブスタイル「風景」、ホワイトバランス「日陰」


f/6.3, 1/400, ISO 100, 24mm, クリエイティブスタイル「白黒」、シャープネス「+3」、コントラスト「+3」、ホワイトバランス「日陰」


f/6.3, 1/320, ISO 100, 70mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「日陰」


f/4.5, 1/100, ISO 100, 24mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「オート」

f/2.8, 1/125, ISO 3200, 70mm, クリエイティブスタイル「スタンダード」、シャープネス「+3」、ホワイトバランス「太陽光」

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